的確なアセスメントを書くためには

看護師の中には、アセスメントの作成に苦手意識を持つ人も少なくありません。これは看護ケアのプロセスの一つで、患者が訴える苦痛などの主観的情報と、検査データやバイタルサインなどから把握できる客観的情報から問題点を分析し、その後の看護の方向性を明らかにする作業です。適切なアセスメントを作成できれば、早い時期から患者に必要な治療を施せるため、本人の負担軽減にもなるでしょう。アセスメントには予測も書き記しますが、患者の状態の的確な判断と原因を把握できれば、予測も決して難しくありません。

情報収集では、患者にどこか異常がないか観察します。ただ個人差もあるので、その患者にとってどこまでが平常でどこからが異常なのか、見極めなくてはなりません。異常かどうかを判断するには、本人の正常な状態も知っておくべきです。また、体温や血圧などの測定結果はもちろん、血色や食欲も重要な観察事項と言えます。

判断に迷う際は、先輩の看護師にアドバイスを求めましょう。例えば、ある症状が出たときはどのように対処したなど、先輩の体験談が参考になるはずです。症状の原因なども複数考えられるので、別の看護師の見解を聞くことで新たな視点が生まれるかもしれません。自分が作成したアセスメントを見せて、改善点がないか聞くのも良いでしょう。アセスメントの作成には、情報収集能力と分析能力、問題解決のための論理的思考能力、それに知識が求められます。日頃からこれらの能力向上を意識しながら、アセスメントに取り組むことが大切です。